76. 当院職員健診における二次検査実施状況(受診率向上のために)

当院健康増進センターでは, 毎年職員を対象に健診を実施している. 前年度胃部透視で異常を指摘されていたにもかかわらず, 精査を受けず胃癌で死亡した事例を経験した. そこで, 職員の2次検査実施状況及び職員の健診に対する意識調査を行ったので報告する. 「対象と方法」:40歳以上, 当院職員306名中, 平成11年度に健診を実施した298名を対象とした. 前年度の健診結果及び2次検査実施状況, 未受診の場合は理由と検査項目について聞き取り調査を行った. 「結果」:(1)298名中, 要2次検査判定は127名(43%), そのうち未受診は68名(23%), 受診済は59名(20%) (2)男女別で比...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:健康医学 2000, Vol.15 (3), p.259-259
Hauptverfasser: 向井幼子, 畠山薫子, 登利谷順子, 藤原和子, 斉藤敏子, 村田雅彦, 志村道隆
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当院健康増進センターでは, 毎年職員を対象に健診を実施している. 前年度胃部透視で異常を指摘されていたにもかかわらず, 精査を受けず胃癌で死亡した事例を経験した. そこで, 職員の2次検査実施状況及び職員の健診に対する意識調査を行ったので報告する. 「対象と方法」:40歳以上, 当院職員306名中, 平成11年度に健診を実施した298名を対象とした. 前年度の健診結果及び2次検査実施状況, 未受診の場合は理由と検査項目について聞き取り調査を行った. 「結果」:(1)298名中, 要2次検査判定は127名(43%), そのうち未受診は68名(23%), 受診済は59名(20%) (2)男女別で比較すると, 男性76名中, 要2次検査判定は31名(37%)そのうち未受診者は18名(15%), 女性では222名中, 要2次検査判定は96名(43%), 未受診者は50名(23%) (3)(男性)40歳代と50歳代の年代別では, 40歳代40名中, 要2次検査判定は16名(40%), そのうち未受診は10名(25%), 50歳代36名中, 要2次検査判定は19名(53%), そのうち未受診は8名(22.5%) (4)(女性)年代別では40歳代142名中, 要2次検査判定は67名(47%)未受診は31名(22%), 50歳代80名中, 要2次検査判定は44名(55%), 未受診は28名(35%) (5)年代別では50歳代女性, 40歳代男性が1番未受診率が高かった. (6)未受診の理由に男女差はなかった. (7)検査項目においては, 生活習慣病関連や, 胃部透視, 心電図変化など受診率の低下が目立った. 性差や年代による特別な傾向はみられなかった. 「結論」:一般的に生命の危機を感ずる消化器や心臓の2次検査の受診率は高いと言われているが, この項目でさえ精査を受けていないケースも目立った. 自覚症状がなく, 多忙でめんどうくさく, これくらいの所見ならば大丈夫と自己判断し, さらに胃内視鏡や大腸内視鏡は苦手と放置. このことから, 2次検査の受診率が向上し, 大切な生命が守られ, 健康で働けるように「受診カード」の配布や対象者への声かけ, 健康教室の開催など, できる範囲内でバックアップをはかっていきたいと思っている.
ISSN:0914-0328