野生動物およびブタにおけるE型肝炎ウイルスの浸淫状況
平成27年から平成29年にかけて県内に生息している野生動物のイノシシ, シカおよび肥育ブタを対象にRT-PCR法でE型肝炎ウイルス(hepatitis E virus, 以下HEV)の検出を試みた. その結果, イノシシ9.5% (8/84), ブタ5.8% (9/156)からHEV遺伝子が検出された. 分子疫学的に解析した結果, 検出されたHEV遺伝子はすべて遺伝子型G3で, イノシシから検出されたHEV遺伝子は平成28年と平成29年では異なるクラスターを形成し, 平成29年に検出した7株は株間で99%の相同性を示した. 一方, ブタから検出された遺伝子も2つのクラスターを形成し, それぞれ...
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Veröffentlicht in: | 宮城県保健環境センター年報 2018-12 (36), p.43-46 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 平成27年から平成29年にかけて県内に生息している野生動物のイノシシ, シカおよび肥育ブタを対象にRT-PCR法でE型肝炎ウイルス(hepatitis E virus, 以下HEV)の検出を試みた. その結果, イノシシ9.5% (8/84), ブタ5.8% (9/156)からHEV遺伝子が検出された. 分子疫学的に解析した結果, 検出されたHEV遺伝子はすべて遺伝子型G3で, イノシシから検出されたHEV遺伝子は平成28年と平成29年では異なるクラスターを形成し, 平成29年に検出した7株は株間で99%の相同性を示した. 一方, ブタから検出された遺伝子も2つのクラスターを形成し, それぞれのクラスターで99%の相同性を示した. 本調査で県内に生息する野生イノシシと肥育ブタの肝臓からHEV遺伝子が検出されたことにより, 県内においてもHEVに感染するリスクがあることが示唆された. |
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ISSN: | 0910-9293 |