酵素を用いたカキからのノロウイルス抽出法の検討

リアルタイムPCR法によるかきのノロウイルス(NoV)検査について, カキ中腸腺からのNoV抽出に用いる細胞破砕法の最適化の検討と, 細胞破砕法と酵素処理を組み合わせた方法の抽出効果を比較した. 破砕条件については 4,500rpm・60秒で破砕を行う方法(従来法)で抽出を行った場合のNoV遺伝子の検出率は20%であったのに対し, 3,500rpm・15秒で抽出を行った場合は60%と高い検出率を示した. また, 従来法の細胞破砕後にproteinaseK (PK)及びα-Amylase (AM)の2種の酵素処理をそれぞれ組み合わせてウイルス抽出を行った結果, 中腸腺1gあたりの遺伝子数はAM処...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:宮城県保健環境センター年報 2016-12 (34), p.39-42
Hauptverfasser: 菅原直子, 木村俊介, 鈴木優子, 佐々木美江, 植木洋, 渡邉節, 三浦尚之, 真砂佳史, 沖村容子, 大村達夫, 野田衛
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:リアルタイムPCR法によるかきのノロウイルス(NoV)検査について, カキ中腸腺からのNoV抽出に用いる細胞破砕法の最適化の検討と, 細胞破砕法と酵素処理を組み合わせた方法の抽出効果を比較した. 破砕条件については 4,500rpm・60秒で破砕を行う方法(従来法)で抽出を行った場合のNoV遺伝子の検出率は20%であったのに対し, 3,500rpm・15秒で抽出を行った場合は60%と高い検出率を示した. また, 従来法の細胞破砕後にproteinaseK (PK)及びα-Amylase (AM)の2種の酵素処理をそれぞれ組み合わせてウイルス抽出を行った結果, 中腸腺1gあたりの遺伝子数はAM処理が最も高く, 1,900~28,000コピー, 次いでPK処理が0~8,000コピー, 従来法の200~3,000コピーの順となり, カキ中腸腺からのウイルス抽出は, AMによる酵素処理を加えた細胞破砕法による抽出効果が最も高かった.
ISSN:0910-9293