食品からの黄色ブドウ球菌検査における発色酵素基質培地の評価
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は食中毒原因菌の1つとして重要な細菌である. 食中毒事例では潜伏時間が短く, 食中毒の症状が食品摂取後短時間で発現するため, 原因食品の推定あるいは検査検体の入手は容易であるが, 食品等から黄色ブドウ球菌を定法により分離し同定するのに数日を要することが原因究明の遅れにつながっている. 検査の迅速性, 鑑別性を目的に近年販売された発色酵素基質培地X-SA寒天(XSA)培地, クロモアガースタッフアウレウス(CSA)培地をフォーゲルジョンソン(VJ)培地および従来から用いている卵黄加マンニット食塩(MSEY)培地とを比較した結果, XSA...
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Veröffentlicht in: | 宮城県保健環境センター年報 2006-11 (24), p.126-131 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は食中毒原因菌の1つとして重要な細菌である. 食中毒事例では潜伏時間が短く, 食中毒の症状が食品摂取後短時間で発現するため, 原因食品の推定あるいは検査検体の入手は容易であるが, 食品等から黄色ブドウ球菌を定法により分離し同定するのに数日を要することが原因究明の遅れにつながっている. 検査の迅速性, 鑑別性を目的に近年販売された発色酵素基質培地X-SA寒天(XSA)培地, クロモアガースタッフアウレウス(CSA)培地をフォーゲルジョンソン(VJ)培地および従来から用いている卵黄加マンニット食塩(MSEY)培地とを比較した結果, XSA培地およびCSA培地の発色酵素基質培地は特徴的な色調で他の菌と容易に区別ができ, 迅速性, 鑑別性に優れていた. 同時に, 他属菌の培地発育性, エンテロトキシン型別による発育性, 調理済み食品を用いての検出性および食品添加物の影響について比較検討し, 黄色ブドウ球菌検出にはXSAやCSA培地の発色酵素基質培地が有用であることが確認された. |
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ISSN: | 0910-9293 |