Salmonella Montevideoが検出された食中毒事例について

2005年8月に発生した介護老人保健施設の生野菜(カイワレ大根)を原因食品とする食中毒は, Salmonella Montevideoが原因菌であった. その後の関連調査により, 同時期に発生した散発サルモネラ感染者菌株および市販のカイワレ大根から同一血清型の菌が検出され, パルスフィールドゲル電気泳動法による遺伝子解析と薬剤感受性試験の結果これらが同一菌由来であることが判明した. 一方, 食品からの菌分離には増菌培地としてmECあるいはEEMを用いる分離方法が有効であると確認された. 「1 はじめに」サルモネラ菌による食中毒は1999年をピークに減少傾向を示すが, 現在でも発生件数, 患者数...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:宮城県保健環境センター年報 2006-11 (24), p.121-125
Hauptverfasser: 渡邉節, 菅原直子, 小林妙子, 山田わか, 齋藤紀行, 谷津壽郎, 廣重憲生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:2005年8月に発生した介護老人保健施設の生野菜(カイワレ大根)を原因食品とする食中毒は, Salmonella Montevideoが原因菌であった. その後の関連調査により, 同時期に発生した散発サルモネラ感染者菌株および市販のカイワレ大根から同一血清型の菌が検出され, パルスフィールドゲル電気泳動法による遺伝子解析と薬剤感受性試験の結果これらが同一菌由来であることが判明した. 一方, 食品からの菌分離には増菌培地としてmECあるいはEEMを用いる分離方法が有効であると確認された. 「1 はじめに」サルモネラ菌による食中毒は1999年をピークに減少傾向を示すが, 現在でも発生件数, 患者数ともわが国の細菌性食中毒の重要なものの1つである1). サルモネラは, ヒトや動物, 河川, 下水, 土壌などの環境から分離され, 畜産物, 農産物にまで汚染が及んでいる. サルモネラ属菌は2300以上の血清型があるが, 近年の食中毒事例では半数以上がS.Enteritidisによるもので, 原因食品の多くは鶏卵, 鶏肉や豚肉などの畜産食品およびその加工品である.
ISSN:0910-9293