宮城県内の海水および市販貝類からのビブリオ・バルニフィカスの検出

平成13年度~16年度までの4年間, 海洋細菌のビブリオ・バルニフィカス(Vibrio vulnificus:以下Vvとする)の生息状況調査を実施し, 1)宮城県内の汽水域にもVvが生息する, 2)Vvは海水温が20℃を超える期間に活発に増殖する, 3)Vvの汚染調査の対象生物としてアサリが適している, 4)夏季に流通するアサリからVvが高率に検出される, 5)Vv汚染アサリを低温保存することで菌数は経日的に減少する, 6)分離菌のO血清型はO1, O4a, O6が高い割合を占める, ことが明らかになった. 「1 はじめに」重篤な感染を引き起こすVvは西日本, 特に九州地方の沿岸部に生息し,...

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Veröffentlicht in:宮城県保健環境センター年報 2005-11 (23), p.102-107
Hauptverfasser: 齋藤紀行, 山田わか, 渡邉節, 小林妙子, 川野みち, 田村広子, 三品道子, 菅原直子, 佐藤由美, 畠山敬, 谷津壽郎, 秋山和夫, 川向和雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:平成13年度~16年度までの4年間, 海洋細菌のビブリオ・バルニフィカス(Vibrio vulnificus:以下Vvとする)の生息状況調査を実施し, 1)宮城県内の汽水域にもVvが生息する, 2)Vvは海水温が20℃を超える期間に活発に増殖する, 3)Vvの汚染調査の対象生物としてアサリが適している, 4)夏季に流通するアサリからVvが高率に検出される, 5)Vv汚染アサリを低温保存することで菌数は経日的に減少する, 6)分離菌のO血清型はO1, O4a, O6が高い割合を占める, ことが明らかになった. 「1 はじめに」重篤な感染を引き起こすVvは西日本, 特に九州地方の沿岸部に生息し, 主に魚介類を介してヒトへ感染することが知られている1). 平成13年度から15年度まで宮城県内の沿岸部汽水域に調査定点(以下定点とする)を設け, 海水・海泥におけるVvの生息状況と市販魚介類のVv汚染状況を調査してきた. その結果, Vvは宮城県内の汽水域および一部の市販生鮮貝類, 特にアサリがVvで汚染していることが明らかになった2,3).
ISSN:0910-9293