宮城県における腸炎ビブリオ調査

腸炎ビブリオ発生防止対策の一助とするため, 県内の医療機関の協力を得て腸炎ビブリオ食中毒患者発生動向の把握を行うとともに, 宮城県沿岸の海水・海泥などの海辺環境と市販魚介類および魚介類等処理水でのビブリオ生息調査を実施した. また, PFGEにより分離菌株の遺伝子パターンの比較を試みた. 「1. はじめに」夏期に集中して発生する腸炎ビブリオ食中毒は, 他の原因菌による食中毒と比較し発生件数・患者数とも多く認められる. 腸炎ビブリオ食中毒においては患者便からの菌の分離率がきわめて高いにもかかわらず, これまで食材や環境等からはほとんど分離されなかったことや, 1996年を境として患者から分離され...

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Veröffentlicht in:宮城県保健環境センター年報 2000-11 (18), p.56-60
Hauptverfasser: 畠山敬, 山口友美, 斎藤紀行, 秋山和夫, 白石廣行, 小笠原久夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:腸炎ビブリオ発生防止対策の一助とするため, 県内の医療機関の協力を得て腸炎ビブリオ食中毒患者発生動向の把握を行うとともに, 宮城県沿岸の海水・海泥などの海辺環境と市販魚介類および魚介類等処理水でのビブリオ生息調査を実施した. また, PFGEにより分離菌株の遺伝子パターンの比較を試みた. 「1. はじめに」夏期に集中して発生する腸炎ビブリオ食中毒は, 他の原因菌による食中毒と比較し発生件数・患者数とも多く認められる. 腸炎ビブリオ食中毒においては患者便からの菌の分離率がきわめて高いにもかかわらず, これまで食材や環境等からはほとんど分離されなかったことや, 1996年を境として患者から分離される腸炎ビブリオ血清型がO4:K8からO3:K6に急変するなど疫学的にも不明な点が多い. そこで今回, 腸炎ビブリオ食中毒発生予測・予防対策構築の一助とすることを目的として, 宮城県内の沿岸部海水・海泥などの海辺環境と市販魚介類からの腸炎ビブリオ検出による食中毒発生の背景調査, 及び協力医療機関における散発患者発生動向と原因ビブリオ血清型の把握を実施した.
ISSN:0910-9293