宮城県における日本脳炎中和抗体保有状況―ワクチンの効果
1995~97年度の日本脳炎流行予測調査(ヒト感受性調査)よりワクチン接種と中和抗体保有状況について調査した. その結果, ワクチン接種率は年々低下する傾向が認められた. 一方, ワクチンを接種した14才以下では80~100%の中和抗体保有率であり, しかも抗体価は高いレベルを維持していた. さらに, 北京-1株ワクチンにより基礎免疫を獲得したグループは, 抗体獲得率ならびに抗体の持続性が高くワクチンの効果が明確であった. 「1. はじめに」近年, わが国での日本脳炎患者数は環境や生活様式の変化により激減しており, 宮城県においても1967年に発生した10名の患者を最後に報告されていない1)....
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 宮城県保健環境センター年報 1999-11 (17), p.44-46 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 1995~97年度の日本脳炎流行予測調査(ヒト感受性調査)よりワクチン接種と中和抗体保有状況について調査した. その結果, ワクチン接種率は年々低下する傾向が認められた. 一方, ワクチンを接種した14才以下では80~100%の中和抗体保有率であり, しかも抗体価は高いレベルを維持していた. さらに, 北京-1株ワクチンにより基礎免疫を獲得したグループは, 抗体獲得率ならびに抗体の持続性が高くワクチンの効果が明確であった. 「1. はじめに」近年, わが国での日本脳炎患者数は環境や生活様式の変化により激減しており, 宮城県においても1967年に発生した10名の患者を最後に報告されていない1). しかし, 県内で飼育された6ヶ月令のブタの感染源(抗体)調査によれば, 自然界において日本脳炎ウイルスは毎年大小の差はあるものの活動が確認されており, 1994年にはブタの抗体保有率が50%を越え日本脳炎汚染地区に指定された2). |
---|---|
ISSN: | 0910-9293 |