膝関節伸筋群における総腓骨神経反射の解析方法の再検討とその姿勢依存性への適用
「I. 緒言」 姿勢保持や歩行運動などの身体運動を円滑に行うためには, 脳からの下行性調節のみならず, 末梢感覚受容器からの入力を適切に処理する必要がある. 特に, 脊髄の神経回路網は, 感覚受容器からの入力を受け, 短潜時で運動を修正するという重要な役割を果たしている. これまでに, ヒトにおける脊髄の神経回路の機能的な役割を検討するため, 様々な体性感覚情報により誘発される髄節内ならびに髄節を超えた諸種の反射の動態が明らかにされてきた6,22,24,28). 全身運動では多数の関節の協調した運動制御が必要とされることから, 同名筋反射だけでなく11,20), 異なる髄節からの求心性情報によ...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本運動生理学雑誌 2011-07, Vol.18 (2), p.55-64 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「I. 緒言」 姿勢保持や歩行運動などの身体運動を円滑に行うためには, 脳からの下行性調節のみならず, 末梢感覚受容器からの入力を適切に処理する必要がある. 特に, 脊髄の神経回路網は, 感覚受容器からの入力を受け, 短潜時で運動を修正するという重要な役割を果たしている. これまでに, ヒトにおける脊髄の神経回路の機能的な役割を検討するため, 様々な体性感覚情報により誘発される髄節内ならびに髄節を超えた諸種の反射の動態が明らかにされてきた6,22,24,28). 全身運動では多数の関節の協調した運動制御が必要とされることから, 同名筋反射だけでなく11,20), 異なる髄節からの求心性情報によって引き起こされる異名筋反射も検討が加えられている13,21). 姿勢維持や歩行に関わる異名筋反射の一つとして, 総腓骨神経(Common Peroneal Nerve: CPN)刺激後に短潜時(約30ms)で膝関節伸筋群に誘発される反射(CPN反射)がある13). |
---|---|
ISSN: | 1340-3036 |