地域における食中毒予防―正しい手洗い方法普及効果についての一検討

要旨:昨今, 感染症・食中毒を発生させるノロウイルスは, 施設及び調理従事者からの二次汚染による発生事例が大部分である. 人からの感染症・食中毒の防止を図るためには, 調理従事者の適正な手洗い方法を確立する必要がある. そこで, 飯田保健所では, 手洗い方法の実情把握のため, 食品営業者等を対象とした手洗い実態調査を行った. その結果「手洗い方法を知っているが, 適正かどうか判らない」との回答が大半を占めた. また, 手洗い検証器を用いた実習講習会を行い, 適正な手洗いの普及を開始した. 結果として, 食中毒防止に若干の効果が認められた. 「A. 目的」飯田保健所管内では食中毒の発生が多く,...

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Veröffentlicht in:信州公衆衛生雑誌 2006-08, Vol.1 (1), p.70-71
Hauptverfasser: 田中清司, 佐々木隆一郎, 梅澤光男, 熊谷彰芳, 宮下健昭, 山川晋, 藤井まや, 伊藤博之, 村澤典子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨:昨今, 感染症・食中毒を発生させるノロウイルスは, 施設及び調理従事者からの二次汚染による発生事例が大部分である. 人からの感染症・食中毒の防止を図るためには, 調理従事者の適正な手洗い方法を確立する必要がある. そこで, 飯田保健所では, 手洗い方法の実情把握のため, 食品営業者等を対象とした手洗い実態調査を行った. その結果「手洗い方法を知っているが, 適正かどうか判らない」との回答が大半を占めた. また, 手洗い検証器を用いた実習講習会を行い, 適正な手洗いの普及を開始した. 結果として, 食中毒防止に若干の効果が認められた. 「A. 目的」飯田保健所管内では食中毒の発生が多く, 発生予防対策が急務であった. 平成16年度には200名が発症するノロウイルスによる食中毒が発生し, 調理従事者の不適正な手洗いが, 主因と考えられた. そこで, 飯田保健所では手洗い検証器を用いた手洗い体験講習会を開始した. また, 食品営業者等の手洗いの現状を把握すること, 及び手洗い体験講習会の短期的効果を評価する目的で手洗い実態調査を行ったので報告する.
ISSN:1882-2312