動脈硬化の危険因子をどのように管理する?4. 動脈硬化の評価:頸動脈エコー法を中心として

「はじめに」糖尿病はいうまでもなくIGT(Impaired Glucose Tolerance)でも, 冠動脈疾患や脳血管性疾患による致死率が高くなることが知られている. 軽症糖尿病あるいは耐糖能異常症例は, 高血圧, 異脂質血症の合併頻度が高く, 動脈硬化の危険因子として, 高血糖以外のリスクファクターの関与が想定されている. 本稿では, 健診時に発見しやすい, 境界型糖尿病および軽症糖尿病の早期動脈硬化とその成因に関して, 著者らが現在までに検討してきたことについて述べたい. 「頸動脈肥厚度測定方法」超音波断層装置は, 7.5MHz以上の中心周波数のリニア型パルスエコープローブを有するもの...

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Veröffentlicht in:日本総合健診医学会誌 2000, Vol.27 (2), p.180-182
1. Verfasser: 山崎義光
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」糖尿病はいうまでもなくIGT(Impaired Glucose Tolerance)でも, 冠動脈疾患や脳血管性疾患による致死率が高くなることが知られている. 軽症糖尿病あるいは耐糖能異常症例は, 高血圧, 異脂質血症の合併頻度が高く, 動脈硬化の危険因子として, 高血糖以外のリスクファクターの関与が想定されている. 本稿では, 健診時に発見しやすい, 境界型糖尿病および軽症糖尿病の早期動脈硬化とその成因に関して, 著者らが現在までに検討してきたことについて述べたい. 「頸動脈肥厚度測定方法」超音波断層装置は, 7.5MHz以上の中心周波数のリニア型パルスエコープローブを有するものを使用する. 頭蓋外頸動脈は皮下浅層に存在するため, 7.5MHz以上の周波数のものが使用可能で, 高解像度(距離分解能0.1mm)を得ることができる. 用いるプローベは長径が5~6cmぐらいが実用的であり, 頸動脈専用プローブがない場合は, 頸部, 乳腺専門プローブが代用可能である. 被験者を座位の状態とし, 頸動脈を斜め前から観察する前斜位, 横からの側面, 斜め後方からの後斜位の各縦断像と横断像をルーチンに観察する.
ISSN:0911-1840