心臓病のスクリーニング検査項目としてのヒト脳性ナトリウム利尿ペプチドについて: 健康診断受診者を対象にして

虚血性心疾患や心筋症などの心臓不全状態のマーカーとして, 脳性ナトリウム利尿ペプチド (BNP) が注目され, 臨床に利用されている。 本研究は, 健康診断の受診者を対象にして, 心臓病と血漿BNP値との関連を検討し, 健康診断の検査項目としてのBNPの有効性を追求したものである。 その結果, 以下のごとくであった。 1.血圧, 心胸比, 心電図の異常者の頻度は, 血漿BNP値が40pg/ml未満か以上によって明らかな差が認められた。 2.血漿BNP値40pg/ml以上者は20人 (6.8%) であり, 20人中12人が健康診断の検査項目に異常が認められ, 20人中4人は精密検査の結果, 心臓...

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Veröffentlicht in:日本総合健診医学会誌 2000/03/25, Vol.27(1), pp.29-33
Hauptverfasser: 斎藤, 征夫, 鈴木, 哲朗, 大塚, 亨, 高橋, 玲, 青山, 典裕
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:虚血性心疾患や心筋症などの心臓不全状態のマーカーとして, 脳性ナトリウム利尿ペプチド (BNP) が注目され, 臨床に利用されている。 本研究は, 健康診断の受診者を対象にして, 心臓病と血漿BNP値との関連を検討し, 健康診断の検査項目としてのBNPの有効性を追求したものである。 その結果, 以下のごとくであった。 1.血圧, 心胸比, 心電図の異常者の頻度は, 血漿BNP値が40pg/ml未満か以上によって明らかな差が認められた。 2.血漿BNP値40pg/ml以上者は20人 (6.8%) であり, 20人中12人が健康診断の検査項目に異常が認められ, 20人中4人は精密検査の結果, 心臓に異常が発見され, 20人中4人は精密検査によっても異常が認められなかった。 以上のことより, BNPは臨床経過のみならず健康診断の検査項目として有効と思われた。
ISSN:0911-1840
1884-409X
DOI:10.7143/jhep1985.27.29