減量に伴う内臓・皮下脂肪の減少率における男女の違いについて

『1 はじめに』 近年, 我が国では, 食生活の変化により肥満者が増加し, メタボリックシンドローム(メタボ)という言葉が生まれ注目を集めつつある. 現在, 40~70歳男性の2人に1人, 女性の5人に1人がメタボの予備軍とされている(平成18年度国民健康・栄養調査). その中でも特に内臓脂肪が問題視されており, メタボの診断基準の一項目目にその量を反映する腹囲があげられている. 内臓脂肪の脂肪細胞からは, TNF-αやIL-6等種々の悪玉サイトカインが分泌されており, これが動脈硬化等の生活習慣病のリスクを高めている1). そのため, 生活習慣病のリスクを低減するためには, 内臓脂肪の蓄積予...

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Veröffentlicht in:Journal of Rehabilitation and Health Sciences 2009-12, Vol.7, p.15-20
Hauptverfasser: 佐伯修, 副島愛, 木村歩, 久原巻彦, 宇田裕史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:『1 はじめに』 近年, 我が国では, 食生活の変化により肥満者が増加し, メタボリックシンドローム(メタボ)という言葉が生まれ注目を集めつつある. 現在, 40~70歳男性の2人に1人, 女性の5人に1人がメタボの予備軍とされている(平成18年度国民健康・栄養調査). その中でも特に内臓脂肪が問題視されており, メタボの診断基準の一項目目にその量を反映する腹囲があげられている. 内臓脂肪の脂肪細胞からは, TNF-αやIL-6等種々の悪玉サイトカインが分泌されており, これが動脈硬化等の生活習慣病のリスクを高めている1). そのため, 生活習慣病のリスクを低減するためには, 内臓脂肪の蓄積予防が必要となっている. 内臓脂肪の蓄積には, 食習慣(過食, 高脂肪食, 野菜不足等), 運動習慣, 喫煙等の生活習慣, 年齢, 性別, 遺伝等が関連していると考えられており2), 内臓脂肪の蓄積を防ぐためには適切な生活習慣を送ることが重要である. 最近では, インターネットやメディアを通じてメタボや内臓脂肪, 肥満改善方法に関しての情報が多数流通しており, インターネットでは, 内臓脂肪は皮下脂肪に比べ代謝が活発で増減しやすいといわれたり, ‘普通預金’と呼ばれたりしている.
ISSN:1348-6756