母趾外転トレーニングが片脚立位バランスに及ぼす影響について

「I はじめに」 近年, 高齢者の転倒による骨折が問題となっている. 高齢者の転倒予防を目的とした運動として足趾屈曲運動が多く紹介され1, 足趾屈筋力と立位バランスの関連性についての研究報告がなされている. 村田2らは足把持力が片脚立ち位での重心動揺に影響を与えているとし, また, 加辺3らは動的姿勢制御において母趾は偏位した体重心を支持する「支持作用」があるとしている. 一方, 半田4らは立位が安定している状態では, 足趾把握筋力の立位姿勢保持への関与は少ないと報告し, その関連性について見解は統一していない. 統一した見解がでない原因として, 筋力の他にも要因があるのではないかと考えた....

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Veröffentlicht in:Journal of Rehabilitation and Health Sciences 2007-12, Vol.5, p.19-23
Hauptverfasser: 吉本陽二, 神谷早智子, 淵岡聡, 奥田邦晴, 中江徳彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I はじめに」 近年, 高齢者の転倒による骨折が問題となっている. 高齢者の転倒予防を目的とした運動として足趾屈曲運動が多く紹介され1, 足趾屈筋力と立位バランスの関連性についての研究報告がなされている. 村田2らは足把持力が片脚立ち位での重心動揺に影響を与えているとし, また, 加辺3らは動的姿勢制御において母趾は偏位した体重心を支持する「支持作用」があるとしている. 一方, 半田4らは立位が安定している状態では, 足趾把握筋力の立位姿勢保持への関与は少ないと報告し, その関連性について見解は統一していない. 統一した見解がでない原因として, 筋力の他にも要因があるのではないかと考えた. 上肢の動作においては細かな動きが日常生活で必要となるため, 筋力評価に加えて巧緻性の評価を重要視するが, 下肢では体重を保持することが必要とさせるために筋力の評価が中心となる. 立体バランスにおいても大きな動揺に対しては体幹, 股関節, 膝関節を使用して大きな筋力で姿勢保持を行う.
ISSN:1348-6756