スポーツ指導者が運動スキル指導に用いる擬態語・擬音語 - スポーツオノマトペの音声学的分析
「I. 序論」スポーツ指導者は, 選手に運動スキルを指導する際, しばしば擬態語や擬音語を使用する. 擬態語・擬音語はオノマトペと呼ばれ, 何らかの状態を音で例えたものや単純な音を模倣したものであり, それ自体は概念的意味を持たない言葉である. 吉川(2013)は, スポーツ場面で使用されるオノマトペをスポーツオノマトペと定義した. ソシュール(1857~1913)によって提唱された近代言語学理論において, 言語記号の音と形態はその意味と恣意的に結びついている, つまり「記号は恣意的である」とされている. 一方, 音声や音素が体系的にそれ自体意味を持つ(いわゆる音象徴)現象が存在することを示す...
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Veröffentlicht in: | 体育・スポーツ科学研究 2016-03 (16), p.1-5 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 序論」スポーツ指導者は, 選手に運動スキルを指導する際, しばしば擬態語や擬音語を使用する. 擬態語・擬音語はオノマトペと呼ばれ, 何らかの状態を音で例えたものや単純な音を模倣したものであり, それ自体は概念的意味を持たない言葉である. 吉川(2013)は, スポーツ場面で使用されるオノマトペをスポーツオノマトペと定義した. ソシュール(1857~1913)によって提唱された近代言語学理論において, 言語記号の音と形態はその意味と恣意的に結びついている, つまり「記号は恣意的である」とされている. 一方, 音声や音素が体系的にそれ自体意味を持つ(いわゆる音象徴)現象が存在することを示す研究もある. 共感覚的音象徴は音象徴の一種であり, 大きさや形といった対象の視覚的, 触覚的, 固有受容感覚的特性を一貫して表すために, 特定の母音, 子音, 及び超分節音が選択されるプロセスと定義される(Hinton et al. 1994). |
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ISSN: | 1880-9316 |