薬物乱用と大学生

「I はじめに」 2008年某大学の運動部員が大麻を自室で栽培して逮捕され, 続いて, 複数の有名大学学生が薬物乱用で逮捕が連続し, さらにある大学構内ですら薬物が売買されて, 薬物の大学生への浸淫は社会に大きな衝撃を与えた. 犯罪白書によれば, 平成20年度の薬物犯罪に関する検挙者数は, 覚せい剤が11,231人と最も多く, ついで, 大麻が2,867人となっている. 特に大麻は平成13年以後急増しており, 平成12年の2.3倍増になっている. またMDMA等の合成麻薬による検挙者も281人と増加し, 注視されている. 検挙者数はあくまで一部で, 実際は相当数存在すると推量される. 薬物依存...

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Veröffentlicht in:体育・スポーツ科学研究 2010-03 (10), p.27-34
Hauptverfasser: 窪山泉, 小野浩二, 窪山暁, 伊藤挙
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I はじめに」 2008年某大学の運動部員が大麻を自室で栽培して逮捕され, 続いて, 複数の有名大学学生が薬物乱用で逮捕が連続し, さらにある大学構内ですら薬物が売買されて, 薬物の大学生への浸淫は社会に大きな衝撃を与えた. 犯罪白書によれば, 平成20年度の薬物犯罪に関する検挙者数は, 覚せい剤が11,231人と最も多く, ついで, 大麻が2,867人となっている. 特に大麻は平成13年以後急増しており, 平成12年の2.3倍増になっている. またMDMA等の合成麻薬による検挙者も281人と増加し, 注視されている. 検挙者数はあくまで一部で, 実際は相当数存在すると推量される. 薬物依存に関する研究, 報告は国内国外ともに多数あるが, 国内の文献を検索すると, 意外なことに大学生を対象とした報告は, ごく少なかった1, 2). また男性のリスクがあることは, 検挙者数が男性に圧倒的に多いことなどからよく知られたことである.
ISSN:1880-9316