自転車ペダリング運動における漸増負荷時の血圧変動について

「1. はじめに」 最大酸素摂取量(VO2max)は全身持久力の指標とされており, 取り込まれた酸素の多くは, 運動中の筋によって消費されると考えられる. 筋酸素摂取量2)は, 筋への酸素の供給と筋での酸素の取り込み等によって決定される. 筋への酸素供給の重要な因子となるのが血流量である. 筋の局所的なトレーニングが, 筋への血流量を増加させるという報告がある3)5)8). 持久的運動を持続すると, 代謝産物の蓄積や筋内のPO2の低下が起こり1), 代謝受容器反射によって血管の収縮性因子が高くなり7), その結果血圧の上昇が起こるとされている. また, 局所的な運動において, 運動負荷の上昇に...

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Veröffentlicht in:体育・スポーツ科学研究 2009 (9), p.35-38
Hauptverfasser: 上村孝司, 久保田未来, 竹川智樹, 小野浩二, 牧亮, 渡辺剛
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」 最大酸素摂取量(VO2max)は全身持久力の指標とされており, 取り込まれた酸素の多くは, 運動中の筋によって消費されると考えられる. 筋酸素摂取量2)は, 筋への酸素の供給と筋での酸素の取り込み等によって決定される. 筋への酸素供給の重要な因子となるのが血流量である. 筋の局所的なトレーニングが, 筋への血流量を増加させるという報告がある3)5)8). 持久的運動を持続すると, 代謝産物の蓄積や筋内のPO2の低下が起こり1), 代謝受容器反射によって血管の収縮性因子が高くなり7), その結果血圧の上昇が起こるとされている. また, 局所的な運動において, 運動負荷の上昇に伴い血圧が急上昇するポイントがあることが示唆されている4)6). これを筋持久力の指標として用いることが提案されている4). 自転車エルゴメータによる漸増負荷はVO2maxの測定などに用いられ, 自転車ペダリングを行う事から, 下肢の筋群への血流量増加及びそれに伴い血圧上昇も起こると考えられる.
ISSN:1880-9316