20歳未満の熱中症 ―東京都における救急搬送からみた特徴

「I はじめに」 近年, 地球温暖化1)と都市化によるヒートアイランド現象2)の面から, 熱中症に関心が持たれている. 近年熱中症による死亡数が増加していることを我々は示した3). スポーツ活動とその教育の面から, 未成年における熱中症の発症防止に関心が持たれている. 熱中症の症状の程度は軽重様々であり, 当然, 死亡数に比べ有病率は高い. 救急搬送を要するほどの重病度である熱中症の頻度から, 熱中症患者の救急搬送についての報告はしばしばみられるが4)5)6), 大規模な集団を対象とした少なく, また未成年の熱中症の報告はない. 今回, 東京都で救急隊に搬送された20歳未満の熱中症の症例を研究...

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Veröffentlicht in:体育・スポーツ科学研究 2007-03 (7), p.61-64
Hauptverfasser: 窪山泉, 小野浩二, 伊藤挙, 阪聡
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:「I はじめに」 近年, 地球温暖化1)と都市化によるヒートアイランド現象2)の面から, 熱中症に関心が持たれている. 近年熱中症による死亡数が増加していることを我々は示した3). スポーツ活動とその教育の面から, 未成年における熱中症の発症防止に関心が持たれている. 熱中症の症状の程度は軽重様々であり, 当然, 死亡数に比べ有病率は高い. 救急搬送を要するほどの重病度である熱中症の頻度から, 熱中症患者の救急搬送についての報告はしばしばみられるが4)5)6), 大規模な集団を対象とした少なく, また未成年の熱中症の報告はない. 今回, 東京都で救急隊に搬送された20歳未満の熱中症の症例を研究する機会を得たので, 報告する. 「II 方法」 阪らの方法に基づき7), 1998年から2004年までの7年間に, 東京消防庁が搬送した20歳未満の熱中症の509人を対象とした. 5歳毎の4つの年齢階級に分類し, 0-4歳群の60人(11%), 5-9歳群の63人(12%), 10-14歳の153人(30%), 15-19歳の233人(46%)の4群について比較検討した.
ISSN:1880-9316