定速運動と変速運動における酸素摂取量の比較

本研究は同距離, 同時間内の運動での作業効率を明らかにするために, 有酸素運動における酸素摂取量の最も少ない速度を「経済速度」としてプロトコールを設定し, 歩行および走行の経済速度を基準とした一定速度での定速運動と, 完全休息をともなわない変速運動との酸素摂取量について比較検討した. その結果, 運動時の総酸素摂取量は, 定速走行運動と比較し変速運動が有意に高い値を示した. また分時換気量では定速歩行運動と比較し, 定速走行運動が30分間の運動時間を通して有意に高い値を示した. これは, 歩行および走行の経済速度から求められた中間速度は, 走行運動での効率を低めたためと考えられる. 変速運動は...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:体育・スポーツ科学研究 2005 (5), p.61-65
Hauptverfasser: 木村真優子, 竹中敏文, 渡辺剛
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:本研究は同距離, 同時間内の運動での作業効率を明らかにするために, 有酸素運動における酸素摂取量の最も少ない速度を「経済速度」としてプロトコールを設定し, 歩行および走行の経済速度を基準とした一定速度での定速運動と, 完全休息をともなわない変速運動との酸素摂取量について比較検討した. その結果, 運動時の総酸素摂取量は, 定速走行運動と比較し変速運動が有意に高い値を示した. また分時換気量では定速歩行運動と比較し, 定速走行運動が30分間の運動時間を通して有意に高い値を示した. これは, 歩行および走行の経済速度から求められた中間速度は, 走行運動での効率を低めたためと考えられる. 変速運動は速度変化があるものの, 歩行運動および走行運動を経済速度で行っていることにより作業効率が高く, そのため中間速度での定速運動と比較し, 総酸素摂取量が低い値を示したと考えられる. 以上の結果より, 同距離, 同時間内での有酸素運動においては, 一定速度での走行運動の効率が最も低く, 歩行および走行の変速運動の効率が高いことが示唆された.
ISSN:1880-9316