インスリン加療を要する糖代謝異常合併妊娠への分娩誘発の周産期予後

「緒言」糖代謝合併妊娠は, 糖尿病(diabetes mellitus, 以下DM)合併妊娠と妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus, 以下GDM)に大別される. DM合併妊娠は母児への深刻な合併症を併発することが多いとされ, 妊娠高血圧症候群をはじめ流早産, 巨大児による帝王切開, また胎児死亡や周産期死亡のリスクを高める. GDMにおいても同様に高血圧や巨大児といった母児への悪影響が明らかとなっている. 糖代謝合併妊娠において, 母体の血糖コントロールはこれらの妊娠合併症の出現頻度と相関することが明らかなため, より慎重な管理が求められる. 本邦の産婦人科診...

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Veröffentlicht in:秋田医学 2020-11, Vol.47 (2), p.59-64
Hauptverfasser: 高中春香, 三浦広志, 川嶋祐香, 窪田有紗, 高須賀緑, 高橋玄徳, 小野有紀, 小野寺洋平, 亀山沙恵子, 下田勇輝, 寺田幸弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」糖代謝合併妊娠は, 糖尿病(diabetes mellitus, 以下DM)合併妊娠と妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus, 以下GDM)に大別される. DM合併妊娠は母児への深刻な合併症を併発することが多いとされ, 妊娠高血圧症候群をはじめ流早産, 巨大児による帝王切開, また胎児死亡や周産期死亡のリスクを高める. GDMにおいても同様に高血圧や巨大児といった母児への悪影響が明らかとなっている. 糖代謝合併妊娠において, 母体の血糖コントロールはこれらの妊娠合併症の出現頻度と相関することが明らかなため, より慎重な管理が求められる. 本邦の産婦人科診療ガイドライン産科編では, 糖代謝異常合併妊娠(DM合併妊娠/GDM)に対して, 妊娠37週以降は, 頸管熟化を考慮した分娩誘発(以下, 誘発)か, 自然陣痛待機のどちらでも良いとされている.
ISSN:0386-6106