術後3年目に転移をきたした胸腺類基底細胞癌の1例

「はじめに」胸腺類基底細胞癌は低悪性度群の胸腺癌に分類され, 予後は比較的良好とされてきたが, 一方で遠隔転移や再発をきたす症例も報告されており, その経過観察には注意が必要である. 今回我々は初回手術から3年後に肺転移および対側の縦隔リンパ節転移をきたし, 転移巣に対する手術を行った胸腺類基底細胞癌の1例を経験したので文献的考察を加えて報告する. 「症例」「症例」: 73歳 女性. 「主訴」: 特記事項なし(胸部異常陰影指摘)「既往歴」: 30歳頃 子宮筋腫, 卵巣腫瘍にて手術, 64歳~高血圧症内服治療, 67歳~両側膝関節痛内服治療, 69歳~糖尿病, 高脂血症内服治療「喫煙歴」: なし...

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Veröffentlicht in:秋田医学 2019-11, Vol.46 (2), p.57-63
Hauptverfasser: 細野由希子, 松尾翼, 藤嶋悟志, 三井匡史, 南谷佳弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」胸腺類基底細胞癌は低悪性度群の胸腺癌に分類され, 予後は比較的良好とされてきたが, 一方で遠隔転移や再発をきたす症例も報告されており, その経過観察には注意が必要である. 今回我々は初回手術から3年後に肺転移および対側の縦隔リンパ節転移をきたし, 転移巣に対する手術を行った胸腺類基底細胞癌の1例を経験したので文献的考察を加えて報告する. 「症例」「症例」: 73歳 女性. 「主訴」: 特記事項なし(胸部異常陰影指摘)「既往歴」: 30歳頃 子宮筋腫, 卵巣腫瘍にて手術, 64歳~高血圧症内服治療, 67歳~両側膝関節痛内服治療, 69歳~糖尿病, 高脂血症内服治療「喫煙歴」: なし「現病歴」: 近医にて虚血性心疾患を疑われた際に施行した胸部CT検査で右肺腫瘍を指摘され, 前医呼吸器内科にて精査を施行した. 経気管支鏡的肺生検では診断が得られず, CTガイド下肺生検にて右肺小細胞癌の診断となり当科に紹介となった.
ISSN:0386-6106