術前化学放射線療法にて組織学的にCRとなった左上葉扁平上皮癌の2例
「緒言」局所進行非小細胞肺癌に対する外科手術の成績は決して良好とはいえない. 切除断端の確保のために, 人工血管置換も含めた血行再建や気管支形成が必要となる場合もある. ステージIIIAの症例に対しては, 術前化学放射線療法を施行してから手術を行い良好な経過を得たという症例の報告も見られるようになった. ステージIIIまではいかないが中枢側の気管支や肺動脈浸潤があるステージIIA・IIB症例に対し術前化学放射線療法を行うことによって気管支や血管の合併切除を行わず安全に肺葉切除を行うことができると思われた. 術前治療によって腫瘍の縮小を図り, できるだけ単純な術式を選択し, 術後病理診断によって...
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Veröffentlicht in: | 秋田医学 2016-11, Vol.43 (2), p.79-86 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」局所進行非小細胞肺癌に対する外科手術の成績は決して良好とはいえない. 切除断端の確保のために, 人工血管置換も含めた血行再建や気管支形成が必要となる場合もある. ステージIIIAの症例に対しては, 術前化学放射線療法を施行してから手術を行い良好な経過を得たという症例の報告も見られるようになった. ステージIIIまではいかないが中枢側の気管支や肺動脈浸潤があるステージIIA・IIB症例に対し術前化学放射線療法を行うことによって気管支や血管の合併切除を行わず安全に肺葉切除を行うことができると思われた. 術前治療によって腫瘍の縮小を図り, できるだけ単純な術式を選択し, 術後病理診断によって追加治療の有無を決定することで不必要な後療法を省くことができると考えた. 今回, 術前の画像検査にて左主肺動脈浸潤が疑われたため, 術前に化学放射線療法を施行した左上葉扁平上皮癌に対し気管支や血管形成を伴わない通常の上葉切除を施行した症例を経験した. |
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ISSN: | 0386-6106 |