先天性心疾患における無輸血開心術達成のための周術期関連因子の検討―小児無輸血手術の適応拡大に向けて

「緒言」無輸血手術があらゆる分野の手術に導入され, 術後の輸血に起因する感染症は大幅に減少したものの, 開心術においては一般の手術に比しその到達率は今なお低い. 小児開心術においてはその傾向は明瞭であり, その安全限界に関しても未だ確立されたものがないのが現状である. 我々の施設でも輸血に起因する種々の問題を回避するため可及的に無輸血手術を導入してきたが, 現在は最低体重5kgまでの開心術においても積極的に無輸血開心術を施行してきた. 今回我々は小児無輸血開心術症例を検討し, 術後SvO2 65%以上を維持するより安全な管理を確立するために, 術前, 術中, 術後のいかなる因子が大きく関与して...

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Veröffentlicht in:秋田医学 2003, Vol.30 (1), p.33-42
Hauptverfasser: 青山泰樹, 西塔毅, 石橋和幸, 近藤克幸, 柳克祥, 加賀谷聡, 山浦玄武, 千田佳史, 成田卓也, 白戸圭介, 井上賢之, 鴻巣正史, 本川真美加, 山本浩史, 山本文雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」無輸血手術があらゆる分野の手術に導入され, 術後の輸血に起因する感染症は大幅に減少したものの, 開心術においては一般の手術に比しその到達率は今なお低い. 小児開心術においてはその傾向は明瞭であり, その安全限界に関しても未だ確立されたものがないのが現状である. 我々の施設でも輸血に起因する種々の問題を回避するため可及的に無輸血手術を導入してきたが, 現在は最低体重5kgまでの開心術においても積極的に無輸血開心術を施行してきた. 今回我々は小児無輸血開心術症例を検討し, 術後SvO2 65%以上を維持するより安全な管理を確立するために, 術前, 術中, 術後のいかなる因子が大きく関与しているかにつき検討し, 若干の知見を得たので報告する. 「対象と方法」「1. 対象」1998年10月より2002年3月までに当施設で無輸血にて手術を予定した小児開心術症例中, 体重30kg以下の左右短絡疾患41例を対象とした.
ISSN:0386-6106