ギャンブル障害患者に対するリラプス・プリベンションに基づく集団認知行動療法の効果 —ギャンブル行動と適応状態を指標とした検討

本研究の目的は、ギャンブル障害患者を対象としたリラプス・プリベンションに基づく集団認知行動療法プログラムの効果に関して、ギャンブル行動のみならず適応状態をアウトカム指標として検討することであった。機能分析的側面を強調した全13セッションから構成され、参加の柔軟性が高いセミオープン形式が採用された集団認知行動療法プログラムを民間医療機関に通院するギャンブル障害患者に対して実施した。初参加時と終了時にアンケートへの回答が得られた21名を分析対象とした。分析の結果、ギャンブル行動そのものには有意な減少は認められなかった。また、適応状態の指標のうち、ギャンブルによって生じる生活支障度の低減が認められた...

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Veröffentlicht in:認知行動療法研究 2021/09/30, Vol.47(3), pp.319-329
Hauptverfasser: 田中, 佑樹, 野村, 和孝, 嶋田, 洋徳, 中川, 桂子, 小柴, 梓, 菅野, 真由香, 大石, 泰史, 大石, 裕代, 大石, 雅之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究の目的は、ギャンブル障害患者を対象としたリラプス・プリベンションに基づく集団認知行動療法プログラムの効果に関して、ギャンブル行動のみならず適応状態をアウトカム指標として検討することであった。機能分析的側面を強調した全13セッションから構成され、参加の柔軟性が高いセミオープン形式が採用された集団認知行動療法プログラムを民間医療機関に通院するギャンブル障害患者に対して実施した。初参加時と終了時にアンケートへの回答が得られた21名を分析対象とした。分析の結果、ギャンブル行動そのものには有意な減少は認められなかった。また、適応状態の指標のうち、ギャンブルによって生じる生活支障度の低減が認められた一方で、QOLや心理的ストレス反応には十分な改善が認められなかった。以上の結果から、本研究において用いたプログラムには課題が残されており、今後の展望が考察された。
ISSN:2433-9075
2433-9040
DOI:10.24468/jjbct.20-005