地域看護実習での体験を通して得られた学生の学び-市町村および保健所における実習に焦点をあてて

【要旨】本研究は, 地域看護実習における市町村および保健所における実習での学びと実習体験, 学びの内容と実習目標との関連を分析し, 実習方法を検討することを目的とした. 2009年度後期に地域看護実習を終了した学生38名のうち, 研究協力への同意の得られた36名のレポートの記述内容を質的に分析した. 学びの内容は, 市町村における実習では150件, 保健所における実習では128件であった. 市町村および保健所保健師の特徴的な活動, 生活者に対する援助, 地域看護活動の展開方法, 地域住民や他職種・他機関との協働活動について学んでいたことが明らかとなった. これらの学びは, 保健師による活動内容...

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Veröffentlicht in:長野県看護大学紀要 2012-03, Vol.14, p.35-49
Hauptverfasser: 下村聡子, 安田貴恵子, 酒井久美子, 御子柴裕子, 柄澤邦江, 松原智文
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【要旨】本研究は, 地域看護実習における市町村および保健所における実習での学びと実習体験, 学びの内容と実習目標との関連を分析し, 実習方法を検討することを目的とした. 2009年度後期に地域看護実習を終了した学生38名のうち, 研究協力への同意の得られた36名のレポートの記述内容を質的に分析した. 学びの内容は, 市町村における実習では150件, 保健所における実習では128件であった. 市町村および保健所保健師の特徴的な活動, 生活者に対する援助, 地域看護活動の展開方法, 地域住民や他職種・他機関との協働活動について学んでいたことが明らかとなった. これらの学びは, 保健師による活動内容の説明, 保健事業への参加, 家庭訪問の実施等を通して得られており, 実習体験を振り返り, 活動の目的や意図等の考察を促す実習指導が重要であると考えられた. また, 実習目標との関連では, 地域ケア体制づくり, 保健事業とヘルスニーズとの関連に該当する学びが少なく, 実習指導において強化すべき課題が明確になった.
ISSN:1345-1782