香りイメージの色表現による伝達

「1. 緒言」香りのイメージを人に伝えるというのは非常に困難な作業である. 香りは目に見えないということが, それを困難にしている最大の理由である. TV・雑誌・インターネットなど, ほとんどの情報伝達手段が視覚によるものであることを考えると, 目に見えないものを伝えるということがいかに困難であるかが容易に推察される. 現在, この目に見えない香りのイメージを伝える方法として, 最も多く用いられている方法が「言葉」に置き換えるというものであるが, この「言葉」には常にその理解及び意味解釈のズレという問題がつきまとう. 例えば「シトラスの香り」という言葉からは, 柑橘系の果実の香りが連想されるも...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:感性工学研究論文集 2008/03/06, Vol.7(3), pp.497-503
Hauptverfasser: 妹尾, 正巳, 元永, 千穂
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. 緒言」香りのイメージを人に伝えるというのは非常に困難な作業である. 香りは目に見えないということが, それを困難にしている最大の理由である. TV・雑誌・インターネットなど, ほとんどの情報伝達手段が視覚によるものであることを考えると, 目に見えないものを伝えるということがいかに困難であるかが容易に推察される. 現在, この目に見えない香りのイメージを伝える方法として, 最も多く用いられている方法が「言葉」に置き換えるというものであるが, この「言葉」には常にその理解及び意味解釈のズレという問題がつきまとう. 例えば「シトラスの香り」という言葉からは, 柑橘系の果実の香りが連想されるものの, ある人は「レモン」を, 別の人は「グレープフルーツ」を, また別の人は「ベルガモット」というように似て非なる香りを思い浮かべる可能性がある上, そもそも「シトラス」という言葉を知らない人にはまったく何も想像できないということにもなりかねない.
ISSN:1346-1958
1884-524X
DOI:10.5057/jjske2001.7.497