時系列感性評価手法としての曲線描画法の可能性

「1. 曲線描画法の有用性」「1.1 知覚判断の問題」知覚判断としてのものに対する評価は, 一般的に, ひととの関係が終了した時点でなされる. そして, この評価は, ひととものとの関係の総体の結果として考えられている. しかし, 日常的にもよく経験するが, 直前の知覚印象が大きく評価に影響したり, 最初の強烈な印象が最後まで影響していたりということはよくある. 知覚判断の考え方の基礎となっている「心理物理学」 (psychophysics) では, 入力 (刺激) とその処理結果としての出力 (反応) との関係を考えている. たとえ, 入力に時間的変化が存在したとしても, 一つの入力とみなし...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:感性工学 2018/09/30, Vol.16(3), pp.156-160
Hauptverfasser: 西藤, 栄子, 神宮, 英夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「1. 曲線描画法の有用性」「1.1 知覚判断の問題」知覚判断としてのものに対する評価は, 一般的に, ひととの関係が終了した時点でなされる. そして, この評価は, ひととものとの関係の総体の結果として考えられている. しかし, 日常的にもよく経験するが, 直前の知覚印象が大きく評価に影響したり, 最初の強烈な印象が最後まで影響していたりということはよくある. 知覚判断の考え方の基礎となっている「心理物理学」 (psychophysics) では, 入力 (刺激) とその処理結果としての出力 (反応) との関係を考えている. たとえ, 入力に時間的変化が存在したとしても, 一つの入力とみなしている. したがって, 時間的変化としての多様な入力が存在したとしても, 入出力関係は1対1の対応性を前提としている. 従前の知覚判断は, 入力や出力の時間的変化にあまり注目してこなかった.
ISSN:1882-8930
2435-4481
DOI:10.5057/kansei.16.3_156