自動笑顔度測定ソフトウェアを用いたリメイク映画作品における笑顔の比較
「1. 緒言」 笑いに関する研究は, 哲学, 人類学, 生物学, 心理学, 社会学, 認知科学などさまざまな領域に見られる. たとえば, 哲学者ベルクソンは, 笑いという現象とそれを喚起する「おかしみ」のさまざまな構造について考察している[1]. 笑いの形態についての研究も多く, 音声, 鼻音などがあり, 中でも表情については現在でも盛んに行われている. 表情つまり笑顔の特徴は, 微笑みから大爆笑までの表出強度の差が大きく, 苦笑い, 照れ笑い, 愛想笑いなど異なる種類のあることが示されており, そこに対人関係を円滑にする社会的機能があると考えられている[2-5]. またその一方で, 表出のタ...
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Veröffentlicht in: | 感性工学:日本感性工学会論文誌 2009/02/28, Vol.8(3), pp.683-689 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. 緒言」 笑いに関する研究は, 哲学, 人類学, 生物学, 心理学, 社会学, 認知科学などさまざまな領域に見られる. たとえば, 哲学者ベルクソンは, 笑いという現象とそれを喚起する「おかしみ」のさまざまな構造について考察している[1]. 笑いの形態についての研究も多く, 音声, 鼻音などがあり, 中でも表情については現在でも盛んに行われている. 表情つまり笑顔の特徴は, 微笑みから大爆笑までの表出強度の差が大きく, 苦笑い, 照れ笑い, 愛想笑いなど異なる種類のあることが示されており, そこに対人関係を円滑にする社会的機能があると考えられている[2-5]. またその一方で, 表出のタイミングには個人差が生じ, 一貫した規則性がないという特徴も挙げられている. 例えば, 皆が同じ話を聞いても人の反応は一様ではなく, 笑顔になる人とならない人がいる. そのため, 必ずしも共通の認識を有するとは限らず, 笑顔が逆にコミュニケーションの円滑さを妨げる要因となる可能性も考えられる. |
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ISSN: | 1882-8930 1884-5258 |
DOI: | 10.5057/jjske.8.683 |