触地図における基本図形と複合図形に関する調査研究 ―視覚障害者の2次元図形認知に関する研究(2)

「1. はじめに」視覚障害者における2次元図形認知に関する研究として, 第1報の「視覚障害者用メトロネットワーク路線図における路線表示の調査研究」[1]において, 路線のつながりの認知, すなわち位相認知についての調査研究を行い, 効果的な路線表示についての結果を得た. また, 視覚障害者が公共交通機関を利用して移動するときの支援手段として, 近年のITやデジタル技術を利用した新しい手法による情報提供システムも開発されつつあるが, 現段階では紙メディアにより路線図が提供されることも充分に意義あることと認められた. 視覚による情報を欠く視覚障害者にとって物の形や位置関係を含む空間の構造などを知る...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:感性工学研究論文集:感性工学 2009, Vol.8 (2), p.389-398
Hauptverfasser: 鄭賢淑, 森典彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」視覚障害者における2次元図形認知に関する研究として, 第1報の「視覚障害者用メトロネットワーク路線図における路線表示の調査研究」[1]において, 路線のつながりの認知, すなわち位相認知についての調査研究を行い, 効果的な路線表示についての結果を得た. また, 視覚障害者が公共交通機関を利用して移動するときの支援手段として, 近年のITやデジタル技術を利用した新しい手法による情報提供システムも開発されつつあるが, 現段階では紙メディアにより路線図が提供されることも充分に意義あることと認められた. 視覚による情報を欠く視覚障害者にとって物の形や位置関係を含む空間の構造などを知るには, 触覚系を活用した探索的な働きかけが重要である[2]. 触知覚においては, 能動的に手指を動かして触ることの重要性が従来言われてきている[3]. これはKatsz, Gibsonなどにより古典的といえる研究で主張され, Lederman, Klatzky, Loomisのグループなどにより最近に至るまで, 関連の研究が存在する[4-6].
ISSN:1882-8930