磁気共鳴画像装置(MRI)を用いた腹腔部内部筋測定の試み
「1. はじめに」磁気共鳴画像装置(以下MRIと表記)は, 医療診断目的で使用されることが一般的である. MRIは強力な磁場の中に人体を置くと, 体内にある水素原子核(プロトン)が磁気に共鳴して微弱な電波を発生する. MRIはその電波を受信して画像を作成するという方法により, 非侵襲的に身体内部組織を任意の次元からその断面や構造を画像化しえる特徴を有している1, 2). 身体内部組織の正確な測定法は, 特に筋骨格系の運動機能の評価, 動作特性と生体負担評価, あるいは労働衛生学的観点からの作業環境改善策, 福祉機器や動作補助具の製作, 等を人間工学的観点から実践する上で極めて重要な情報を提供す...
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Veröffentlicht in: | 人間工学 2008, Vol.44 (5), p.290-295 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」磁気共鳴画像装置(以下MRIと表記)は, 医療診断目的で使用されることが一般的である. MRIは強力な磁場の中に人体を置くと, 体内にある水素原子核(プロトン)が磁気に共鳴して微弱な電波を発生する. MRIはその電波を受信して画像を作成するという方法により, 非侵襲的に身体内部組織を任意の次元からその断面や構造を画像化しえる特徴を有している1, 2). 身体内部組織の正確な測定法は, 特に筋骨格系の運動機能の評価, 動作特性と生体負担評価, あるいは労働衛生学的観点からの作業環境改善策, 福祉機器や動作補助具の製作, 等を人間工学的観点から実践する上で極めて重要な情報を提供するものと考えられる. 人間の動作や運動には様々な部位の筋肉が関与するが, 測定対象部位の筋力を評価する場合には, 小型生体電極を用いた電気生理学的手法による筋電図から推定する方法, そして背筋力計や握力計のような専用測定機器を用いるのが一般的である. |
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ISSN: | 0549-4974 |