金属プレス作業中の手の接近速度

金属プレス機械の安全装置の設置には安全距離の設定が法規上の要件となっている. この安全距離の算定式には手の接近速度1.6m/sが基本パラメータとして使用されている. しかし, 手の接近速度1.6m/sという数値は生産効率の点から再検討の必要性が指摘されている. 本研究は, 2種の安全装置を取り付けた金属プレス機械を用い, 模擬プレス作業条件下での手の接近速度を高速ビデオシステムにより解析した. その結果, 手の接近速度の平均値は両手起動式安全装置では0.95~1.57m/s, 制御機能付き光線式安全装置では1.84~2.53m/sとなり, 後者は前者の約2倍の速度を示した. ISO/DIS 1...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:人間工学 2003, Vol.39 (2), p.85-89
Hauptverfasser: 加藤象二郎, 福田康明, 竹内由則, 中島芳雄, 富田明美
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:金属プレス機械の安全装置の設置には安全距離の設定が法規上の要件となっている. この安全距離の算定式には手の接近速度1.6m/sが基本パラメータとして使用されている. しかし, 手の接近速度1.6m/sという数値は生産効率の点から再検討の必要性が指摘されている. 本研究は, 2種の安全装置を取り付けた金属プレス機械を用い, 模擬プレス作業条件下での手の接近速度を高速ビデオシステムにより解析した. その結果, 手の接近速度の平均値は両手起動式安全装置では0.95~1.57m/s, 制御機能付き光線式安全装置では1.84~2.53m/sとなり, 後者は前者の約2倍の速度を示した. ISO/DIS 13855(1999年)では手の接近速度2.0m/sが提唱されているが, 制御機能付き光線式安全装置での安全距離算定の基本パラメータとして2.0m/sの使用を支持する結果が得られた.
ISSN:0549-4974
DOI:10.5100/jje.39.85