作業習熟の遂行過程と生体負担に関する研究 ―異種作業間の比較・検討

本研究では, 作業内容および作業因子が異なる3種類の習熟実験を行い, 達成度手法により習熟解析を行うとともに, 習熟の遂行過程を初期習熟α期, 中期習熟β期, 末期習熟γ期に区分し生体負担を測定した. そして各実験作業における作業習熟の遂行過程と生体負担の関係について明らかにした. 結果を要約すると, 以下のようになる. (1)作業内容および作業因子の異なる3種類の作業について, 作業習熟の遂行過程を達成度手法により解析した結果, 各実験作業ともに作業習熟の遂行に伴い達成度Qは増加する. (2)実験作業別に習熟の遂行過程の生体負担を測定した結果, フリッカー値変化率, ピンチ力変化率およびNA...

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Veröffentlicht in:人間工学 2003, Vol.39 (2), p.76-84
Hauptverfasser: 福田康明, 近藤薫愛, 加藤象二郎, 冨田明美
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究では, 作業内容および作業因子が異なる3種類の習熟実験を行い, 達成度手法により習熟解析を行うとともに, 習熟の遂行過程を初期習熟α期, 中期習熟β期, 末期習熟γ期に区分し生体負担を測定した. そして各実験作業における作業習熟の遂行過程と生体負担の関係について明らかにした. 結果を要約すると, 以下のようになる. (1)作業内容および作業因子の異なる3種類の作業について, 作業習熟の遂行過程を達成度手法により解析した結果, 各実験作業ともに作業習熟の遂行に伴い達成度Qは増加する. (2)実験作業別に習熟の遂行過程の生体負担を測定した結果, フリッカー値変化率, ピンチ力変化率およびNASA-TLXの各評価技法では, α期は生体負担は高く, β期, γ期と習熟が遂行するとともに生体負担は減少する傾向が見られた. (3)達成度Qと生体負担の関係を相関分析により検討した結果, 各実験作業ともにフリッカー値変化率, ピンチ力変化率およびNASA-TLXの各評価技法では有意な相関関係が認められた. このことから, 作業習熟の遂行に伴い生体負担が減少することが明らかとなった. (4)作業内容および作業因子が異なる3種類の各実験作業ごとに, 達成度Qから生体負担を把握できる指標を提示した.
ISSN:0549-4974
DOI:10.5100/jje.39.76