作業習熟の遂行過程と生体負担に関する研究

本研究では, 精神労働作業のうち記憶操作検査器を用いて記憶能力を必要とする習熟実験を行った. そして習熟解析を行うとともに, 習熟の遂行過程における生体負担を測定し, 作業習熟の遂行過程と生体負担の関係について明らかにした. 結果を要約すると, 以下のようになる.(1)作業習熟の遂行過程について記憶操作検査作業の習熟実験を行い, 達成度手法によって解析した. その結果, 習熟初期α期では達成度Qは低い値となるが, 習熟中期β期, 習熟末期γ期と習熟が遂行するにつれて達成度Qは増加する.(2)習熟の遂行過程の生体負担を測定した. その結果, フリッカー値変化率, ピンチ力変化率およびNASA-T...

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Veröffentlicht in:人間工学 2002, Vol.38 (5), p.272-279
Hauptverfasser: 福田康明, 堀裕樹, 近藤薫愛, 加藤象二郎, 冨田明美
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究では, 精神労働作業のうち記憶操作検査器を用いて記憶能力を必要とする習熟実験を行った. そして習熟解析を行うとともに, 習熟の遂行過程における生体負担を測定し, 作業習熟の遂行過程と生体負担の関係について明らかにした. 結果を要約すると, 以下のようになる.(1)作業習熟の遂行過程について記憶操作検査作業の習熟実験を行い, 達成度手法によって解析した. その結果, 習熟初期α期では達成度Qは低い値となるが, 習熟中期β期, 習熟末期γ期と習熟が遂行するにつれて達成度Qは増加する.(2)習熟の遂行過程の生体負担を測定した. その結果, フリッカー値変化率, ピンチ力変化率およびNASA-TLXの各評価技法では, 習熟初期α期では生体負担は高く, 習熟中期β期, 習熟末期γ期と習熟が遂行するとともに生体負担は減少する傾向が見られた.(3)習熟の遂行過程と生体負担の関係を検討した. その結果, フリッカー値変化率, ピンチ力変化率およびNASA-TLXの各評価技法では有意な相関関係が認められた.(4)習熟の遂行過程別に, 習熟を評価できる達成度Qから生体負担を把握できる指標を提示した.
ISSN:0549-4974
DOI:10.5100/jje.38.272