船舶ナビゲーションにおける認知行動シミュレーションのリスク分析への応用

本研究は, 船舶ナビゲーションに対して, 認知シミュレーションによるリスク分析のアプローチを提示する. そのため, 船舶シミュレータ実験におけるタスク分析に基づいて構築したナビゲータの認知モデルをさらにリスク分析に適用可能とするように拡張する. この拡張モデルでは計画ルート追従タスクにおけるナビゲータの認知プロセスだけでなく, 現在位置, 船首角, 潮流に対する知覚エラー, 船舶の将来の航跡の予測エラー, 舵角度の決定エラーといったヒューマン・エラーのプロセスを記述した. 本研究ではリスク分析の応用例として, 特にナビゲータのタスク遂行に対する能力を取り上げ設定を行い, 異なる航行条件において...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:人間工学 2001, Vol.37 (2), p.85-99
Hauptverfasser: 山口俊憲, 伊藤謙治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究は, 船舶ナビゲーションに対して, 認知シミュレーションによるリスク分析のアプローチを提示する. そのため, 船舶シミュレータ実験におけるタスク分析に基づいて構築したナビゲータの認知モデルをさらにリスク分析に適用可能とするように拡張する. この拡張モデルでは計画ルート追従タスクにおけるナビゲータの認知プロセスだけでなく, 現在位置, 船首角, 潮流に対する知覚エラー, 船舶の将来の航跡の予測エラー, 舵角度の決定エラーといったヒューマン・エラーのプロセスを記述した. 本研究ではリスク分析の応用例として, 特にナビゲータのタスク遂行に対する能力を取り上げ設定を行い, 異なる航行条件において, 認知シミュレーションに基づきリスク分析を行う. また, 計器故障が発生した状況を想定し, その際の航行の安全に与える影響を認知モデルのシミュレーションにより分析する. これらの適用例の結果に基づき, 認知シミュレーション・アプローチのリスク分析への応用について考察する.
ISSN:0549-4974
DOI:10.5100/jje.37.85