情報技術に対する欧州の人間中心アプローチ
「1. はじめに」ここ数年の情報技術の発展に伴い, コンピュータだけでなく, ほとんどすべての機器にはマイクロコンピュータが導入され, 多くの機能が充実している. ところが機能の充実に反して, それらの多くは利用されないという問題が指摘されているように, 製品は必ずしも使いやすいものとなってはいない. この理由として考えられることは, これまでの技術の発展が, 機能可能性を拡大する方向に集中していったことを指摘できる. 機能性の追求を先駆けた結果, ユーザーとのインターフェースはより複雑になっていったことになる. さらに, 使いやすい製品を開発するのが困難な背景には, 製品の開発から利用に関わ...
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Veröffentlicht in: | 人間工学 1999-02, Vol.35 (1), p.49-61 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」ここ数年の情報技術の発展に伴い, コンピュータだけでなく, ほとんどすべての機器にはマイクロコンピュータが導入され, 多くの機能が充実している. ところが機能の充実に反して, それらの多くは利用されないという問題が指摘されているように, 製品は必ずしも使いやすいものとなってはいない. この理由として考えられることは, これまでの技術の発展が, 機能可能性を拡大する方向に集中していったことを指摘できる. 機能性の追求を先駆けた結果, ユーザーとのインターフェースはより複雑になっていったことになる. さらに, 使いやすい製品を開発するのが困難な背景には, 製品の開発から利用に関わる複雑な人間関係が影響していると考えられる. 製品を介して関わっている人間は少なくとも, 開発者, その管理者, そして購買者と利用者である. それぞれが製品に関わる際の目的が必ずしも一致しないことがあるために, 結果として, それぞれの意思疎通がうまくいかないことが生じることが多い. |
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ISSN: | 0549-4974 |