桂枝雀による落ちの4分類の実験的検討

桂枝雀は, 落語を聞いている者の心理的プロセスによって落ちを4分類した. この4分類の妥当性について検討, 考察することを目的として実験を行った. 桂米朝の語る8演目の落語のビデオを15名の大学生に見せ, 落ちのおかしさと印象に関する12個の質問項目に, 7段階で評定させた. 被験者全体の評定点を主成分分析した結果, "合わせ", "なるほど", "まとも", "常識的", "ドンデン返し"の5因子が得られ, このうち"まとも"を除いた4因子は各々, 桂枝雀の分類"...

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Veröffentlicht in:人間工学 1994, Vol.30 (3), p.157-164
Hauptverfasser: 増山英太郎, 勝見正彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:桂枝雀は, 落語を聞いている者の心理的プロセスによって落ちを4分類した. この4分類の妥当性について検討, 考察することを目的として実験を行った. 桂米朝の語る8演目の落語のビデオを15名の大学生に見せ, 落ちのおかしさと印象に関する12個の質問項目に, 7段階で評定させた. 被験者全体の評定点を主成分分析した結果, "合わせ", "なるほど", "まとも", "常識的", "ドンデン返し"の5因子が得られ, このうち"まとも"を除いた4因子は各々, 桂枝雀の分類"合わせ", "謎解き", "へん", "ドンデン"に対応するものであった. 次に各演目の主成分得点を求めプロットした図を考察してみると, その落ち分類各々に対応する主成分が高くなっている演目と, 必ずしもそうなっていない演目とがあった.
ISSN:0549-4974
DOI:10.5100/jje.30.157