随伴性とは心である - 徹底的行動主義の現代的位置づけをめぐる - 私論 - 森元 (2021) へのコメント
行動分析学は心理学としてよい方法論か? 森元(2021)(以下, 本論文ではこの森元論文を「本稿」と参照)はこの問いに対して最節約性に関する古典的原理であるオッカムのかみそりと帰無仮説を棄却する仮説検定の論理を用い, 「心」を想定しない行動分析学は「心」を想定する他の心理学に比べて"まし"であると論じている. 現代の科学哲学者に徹底的行動主義はどのように映っているのか, 行動分析学の研究方法はどのように評価されるのか, 徹底的行動主義の位置づけを見直すという本特集号の主旨に鑑みても, 本稿は有意義な論述であり, 興味深く拝読させていただいた. 科学哲学としての徹底的行動主義...
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Veröffentlicht in: | 行動分析学研究 2022-03, Vol.36 (2), p.210-216 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 行動分析学は心理学としてよい方法論か? 森元(2021)(以下, 本論文ではこの森元論文を「本稿」と参照)はこの問いに対して最節約性に関する古典的原理であるオッカムのかみそりと帰無仮説を棄却する仮説検定の論理を用い, 「心」を想定しない行動分析学は「心」を想定する他の心理学に比べて"まし"であると論じている. 現代の科学哲学者に徹底的行動主義はどのように映っているのか, 行動分析学の研究方法はどのように評価されるのか, 徹底的行動主義の位置づけを見直すという本特集号の主旨に鑑みても, 本稿は有意義な論述であり, 興味深く拝読させていただいた. 科学哲学としての徹底的行動主義を行動分析家が論じた著書や論文は数多く存在しているが, 本稿序盤で解説されているように, 科学哲学者によるこれまでの論考は徹底的行動主義以前の行動主義を論じているものが多いようである. 特集号に寄稿していただいた森元氏にはここに敬意と感謝を示したい. |
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ISSN: | 0913-8013 |