獲得・損失状況における強制選択場面と自由選択場面間の選好

研究の目的:獲得と損失の状況で、ヒトの強制選択場面と自由選択場面間の選好を検討した。場面:大学施設内の実験室にて実施した。実験参加者:大学生36名(男性18名、女性18名)であった。実験参加者はポイント獲得群とポイント損失群の2つの群に無作為に割り当てられた。手続き:自由選択場面の一方の選択肢からの獲得(損失)ポイント数の違いにより、各群にはIrrational、Equal、Rational条件が用意された。各条件において、実験参加者は並立連鎖スケジュールにさらされ、終環で選択肢が1つのみ提示される強制選択場面と、選択肢が2つ提示される自由選択場面のどちらか一方を選択した。各試行における個々人...

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Veröffentlicht in:行動分析学研究 2010/09/23, Vol.25(1), pp.13-21
Hauptverfasser: 堀, 麻佑子, 嶋崎, 恒雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:研究の目的:獲得と損失の状況で、ヒトの強制選択場面と自由選択場面間の選好を検討した。場面:大学施設内の実験室にて実施した。実験参加者:大学生36名(男性18名、女性18名)であった。実験参加者はポイント獲得群とポイント損失群の2つの群に無作為に割り当てられた。手続き:自由選択場面の一方の選択肢からの獲得(損失)ポイント数の違いにより、各群にはIrrational、Equal、Rational条件が用意された。各条件において、実験参加者は並立連鎖スケジュールにさらされ、終環で選択肢が1つのみ提示される強制選択場面と、選択肢が2つ提示される自由選択場面のどちらか一方を選択した。各試行における個々人の選択に基づいて、ポイント獲得群(ポイント損失群)では、40%の確率で数ポイント(5、10、15のいずれか)が獲得された(失われた)。ポイント損失群において、ポイントの初期値は1000ポイントに固定された。行動の指標:初環における自由選択場面の選択率を選好の指標とした。結果:ポイント獲得群とポイント損失群のすべての条件で、自由選択場面に対する有意な選好がみられた。結論:本研究の結果より、終環で選択する機会が与えられることが、強化子として機能したことが示唆された。
ISSN:0913-8013
2424-2500
DOI:10.24456/jjba.25.1_13