特別支援教育における行動分析学の実践的検討

「はじめに」 本稿では, 武藤(2006)に対するコメントとして, 神戸市の特別支援事業に5年間に亘って関わってきた著者の経験を元に, 行動分析学による寄与を拡大化するための具体的な方法を提案する. 著者は神戸市の特別支援事業の一環として, 小学校において5年間に亘って支援を行い, 博士論文に関わる研究を行ってきた. ここでは, 武藤(2006)が通常学級に在籍する配慮が必要な児童生徒への支援に対する行動分析学の新たな方向性として述べた3つの視点のうち, 1)構成員全体に関係する社会的随伴性の検討, 2)学級内での一斉指導における教授・マネジメント方法の2点について, 現場での実用可能性を述べ...

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Veröffentlicht in:行動分析学研究 2007/06/30, Vol.21(1), pp.24-29
1. Verfasser: 道城, 裕貴
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 本稿では, 武藤(2006)に対するコメントとして, 神戸市の特別支援事業に5年間に亘って関わってきた著者の経験を元に, 行動分析学による寄与を拡大化するための具体的な方法を提案する. 著者は神戸市の特別支援事業の一環として, 小学校において5年間に亘って支援を行い, 博士論文に関わる研究を行ってきた. ここでは, 武藤(2006)が通常学級に在籍する配慮が必要な児童生徒への支援に対する行動分析学の新たな方向性として述べた3つの視点のうち, 1)構成員全体に関係する社会的随伴性の検討, 2)学級内での一斉指導における教授・マネジメント方法の2点について, 現場での実用可能性を述べる. はじめに, 著者が関わってきた神戸市の特別支援事業の概要を紹介する. 神戸市では, 2002年6月から「通常の学級におけるLD等への特別支援事業」が発足した(以下, LD支援とする). LD支援は, 神戸市教育委員会, 小・中学校, 大学, 専門機関, 専門家チームが連携体制を築き, 通常学級に大学院生もしくは大学生を「教員補助者」として配置し, 大学教員の指導の下, 児童生徒の支援を目的とする長期的な企画である(松見・道城, 2004).
ISSN:0913-8013
2424-2500
DOI:10.24456/jjba.21.1_24