一自閉症青年の行動障害の改善

強度のこだわり行動を持つ一人の自閉症青年の行動障害を改善するために,好みのものや活動を組み込んだスケジュールを用いて自己管理行動を形成した. 指導に先立つアセスメントによって,問題行動の機能の大部分は,物や活動の要求,それら好みの物や活動が除去されるのを阻止するものであることがわかった. またコミュニケーションの伝達方法としては,文字が有効であることがわかった. そこで,適切な場所と時間に好みの活動を行えるようスケジュールを作成して,それに従って行動できるよう自己管理行動を形成した. さらに,こだわり行動を生産的な活動にシェービングを行った. これにより本人の活動への制止や禁止が減少し,行動障...

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Veröffentlicht in:行動分析学研究 1998, Vol.13 (1), p.84-85
Hauptverfasser: 服巻繁, 西川玲子, 大田美保, 平川可奈子, 稲垣暁, 西山正啓, 野口幸弘, 小林重雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:強度のこだわり行動を持つ一人の自閉症青年の行動障害を改善するために,好みのものや活動を組み込んだスケジュールを用いて自己管理行動を形成した. 指導に先立つアセスメントによって,問題行動の機能の大部分は,物や活動の要求,それら好みの物や活動が除去されるのを阻止するものであることがわかった. またコミュニケーションの伝達方法としては,文字が有効であることがわかった. そこで,適切な場所と時間に好みの活動を行えるようスケジュールを作成して,それに従って行動できるよう自己管理行動を形成した. さらに,こだわり行動を生産的な活動にシェービングを行った. これにより本人の活動への制止や禁止が減少し,行動障害が改善された. 自己管理行動は家庭にも般化が見られ行動障害が改善したが,養護学校では改善が見られなかった.
ISSN:0913-8013