急性期における腰髄損傷不全麻痺患者の歩行再建に向けた運動療法

【目的】急性期における腰髄損傷不全麻痺患者に対する歩行再建に向けた積極的な運動療法により,歩行能力向上および自立の可能性に繋がったため報告する。【症例】 34歳男性で 5 ~ 6 m からの落下により受傷し,L1破裂骨折のため同日手術施行された。初期評価時,下肢 ASIA motor score が 6 点,改良 Frankel 分類が C1,神経学的残存高位は L1で日常生活は全介助であった。目標を「(歩行補助具の使用は問わず)屋内歩行自立以上」と設定した。【方法】早期離床と歩行練習を念頭に運動療法を施行し,歩行能力向上に伴い歩行速度および耐久性改善のため部分免荷型トレッドミル歩行練習を施行...

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Veröffentlicht in:東北理学療法学 2022, Vol.34, pp.56-62
Hauptverfasser: 佐藤, 瑞騎, 小林, 千夏, 佐藤, 瑛実, 小松, 憲祐, 加藤, 健太郎, 坂田, 徳隆, 鈴木, 真純, 嘉川, 貴之, 阿部, 利樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】急性期における腰髄損傷不全麻痺患者に対する歩行再建に向けた積極的な運動療法により,歩行能力向上および自立の可能性に繋がったため報告する。【症例】 34歳男性で 5 ~ 6 m からの落下により受傷し,L1破裂骨折のため同日手術施行された。初期評価時,下肢 ASIA motor score が 6 点,改良 Frankel 分類が C1,神経学的残存高位は L1で日常生活は全介助であった。目標を「(歩行補助具の使用は問わず)屋内歩行自立以上」と設定した。【方法】早期離床と歩行練習を念頭に運動療法を施行し,歩行能力向上に伴い歩行速度および耐久性改善のため部分免荷型トレッドミル歩行練習を施行した。【結果】転院時(術後24日),下肢 ASIA motor score が24点,神経学的残存高位は L3に改善し,歩行速度向上および歩行距離延長が認められ見守りにて前腕支持型歩行器歩行が可能となった。【結語】早期からの部分免荷型トレッドミル歩行練習を含めた積極的な運動療法により歩行能力が改善した。
ISSN:0915-2180
2189-5686
DOI:10.15049/artsjpta.34.0_56