修復と歯周の境界病変「根面う蝕」のサイエンス: う蝕発生メカニズムの再検証

「はじめに」歯科口腔保健の推進により8020達成者は50%を超え, 咬合機能の維持が達成されつつある一方で, 高齢者の根面う蝕への対応が課題となっている. 日本における根面う蝕の最新の疫学調査では, 根面う蝕の有病率は全体の49.3%であり, 30歳代から年齢が高くなるにつれ増加し, 80歳代が最も高い (70%) ことが報告されている. 根面う蝕有病部位の90%に歯周病もしくは歯周病既往歴が確認された一方で, 根面う蝕と歯周病の重症度は50歳代以外では相関がなかったことから, 重度の歯周病に罹患し, 歯肉退縮が起こったからといって, 必ずしも根面う蝕を発症するわけではなくほかの要因の関与も考...

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Veröffentlicht in:日本歯科保存学雑誌 2022/04/30, Vol.65(2), pp.104-108
1. Verfasser: 竹中, 彰治
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」歯科口腔保健の推進により8020達成者は50%を超え, 咬合機能の維持が達成されつつある一方で, 高齢者の根面う蝕への対応が課題となっている. 日本における根面う蝕の最新の疫学調査では, 根面う蝕の有病率は全体の49.3%であり, 30歳代から年齢が高くなるにつれ増加し, 80歳代が最も高い (70%) ことが報告されている. 根面う蝕有病部位の90%に歯周病もしくは歯周病既往歴が確認された一方で, 根面う蝕と歯周病の重症度は50歳代以外では相関がなかったことから, 重度の歯周病に罹患し, 歯肉退縮が起こったからといって, 必ずしも根面う蝕を発症するわけではなくほかの要因の関与も考えられる.
ISSN:0387-2343
2188-0808
DOI:10.11471/shikahozon.65.104