関節リウマチ患者の歯周病に及ぼす生物学的製剤の影響

「はじめに」近年, 歯周病と関節リウマチ (RA) の双方向性の関連が注目されている. RA患者は健常者と比べて歯周病罹患率が高く, 歯周病患者でも健常者と比べてRA罹患率が高い. 歯周病とRAは病因・病態での共通点が多く, 腫瘍壊死因子 (TNF) , インターロイキン6 (IL-6) などの炎症性サイトカインが過剰に産生される点で特徴的である. RA治療薬の1つである生物学的製剤 (bDMARD) はサイトカインを阻害することから, 歯周病にも影響を及ぼす可能性が考えられる. そこで本稿では, 1) RA患者の歯周病・サイトカインプロファイル, 2) RA患者の歯周病に及ぼすbDMARDの...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本歯科保存学雑誌 2017, Vol.60(4), pp.197-199
1. Verfasser: 小林, 哲夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」近年, 歯周病と関節リウマチ (RA) の双方向性の関連が注目されている. RA患者は健常者と比べて歯周病罹患率が高く, 歯周病患者でも健常者と比べてRA罹患率が高い. 歯周病とRAは病因・病態での共通点が多く, 腫瘍壊死因子 (TNF) , インターロイキン6 (IL-6) などの炎症性サイトカインが過剰に産生される点で特徴的である. RA治療薬の1つである生物学的製剤 (bDMARD) はサイトカインを阻害することから, 歯周病にも影響を及ぼす可能性が考えられる. そこで本稿では, 1) RA患者の歯周病・サイトカインプロファイル, 2) RA患者の歯周病に及ぼすbDMARDの影響, 3) bDMARD投与効果に及ぼす歯周病原菌感染の影響について, 著者らのこれまでの一連の研究と関連報告から得られた知見を概説したい. 「RA患者の歯周病・サイトカインプロファイル」歯周病とRAの病態形成において, 炎症性サイトカインは主要な役割を果たしている.
ISSN:0387-2343
2188-0808
DOI:10.11471/shikahozon.60.197