試作レジンコート材の象牙質せん断接着強さについて : TMPT配合ワンステップ型レジンコート材
コンポジットレジン接着システムの応用として,レジンコーティング法が挙げられる.レジンコーティング法はインレー修復窩洞形成後の知覚過敏や窩洞汚染の予防,さらにはインレー体の歯質接着性向上を図るうえで有益な治療手法となりつつある.最近では,レジンコーティングを主目的としたワンステップ型のコート材が市販されるようになった.そのコート材の性質の一つとして,強固な象牙質接着性を有することが求められる.そこで,著者らは,市販されているハイブリッドコート(サンメディカル,以下,HyC)にトリメチロールプロパントリメタクリレート(新中村化学工業,以下,TMPT)を配合したレジンコート材の象牙質接着性を調べるこ...
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Veröffentlicht in: | 日本歯科保存学雑誌 2010/08/31, Vol.53(4), pp.407-412 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | コンポジットレジン接着システムの応用として,レジンコーティング法が挙げられる.レジンコーティング法はインレー修復窩洞形成後の知覚過敏や窩洞汚染の予防,さらにはインレー体の歯質接着性向上を図るうえで有益な治療手法となりつつある.最近では,レジンコーティングを主目的としたワンステップ型のコート材が市販されるようになった.そのコート材の性質の一つとして,強固な象牙質接着性を有することが求められる.そこで,著者らは,市販されているハイブリッドコート(サンメディカル,以下,HyC)にトリメチロールプロパントリメタクリレート(新中村化学工業,以下,TMPT)を配合したレジンコート材の象牙質接着性を調べることを目的として実験を行った.本実験では,HyC中のアクリル酸エステル類(以下,Ac)とTMPTの配合比を変化させたレジンコート材を試作し,象牙質に対するせん断接着強さを調べ,TMPTの適正な配合比について検討した.さらに,接着試験後の試料について,ステレオズーム顕微鏡とコンピュータを使用して凝集破壊の面積を計測し,せん断接着強さとの相関について調べた.その結果,以下の結論を得た.1.HyC成分中のAcとTMPTをそれぞれ67,33%の重量比で配合した試作レジンコート材(33%T)において最も高い接着強さを示し,それ以上にTMPTの重量比を多くすることで接着強さは低くなる傾向を示した.2.全60試料のせん断接着強さと凝集破壊面積のピアソンの積率相関係数は,|r|=0.717>0.330=r0.01で相関のあることが示され,各群の平均値による相関係数は|r|=0.945>0.917=r0.01となった.したがって,各群のせん断接着強さと凝集破壊面積はp |
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ISSN: | 0387-2343 2188-0808 |
DOI: | 10.11471/shikahozon.53.407 |