新規う蝕検知液Caries Check®によるう蝕除去の客観性
う蝕病巣の必要最小限の除去を目的として,う蝕検知液(1%アシッドレッドのプロピレングリコール溶液)による歯質の染色が広く行われているが,染色状態の判定は術者の主観に任されている.このため,近年,う蝕除去のさらなる客観化のために改良型う蝕検知液Caries Check®(1%アシッドレッドのポリプロピレングリコール溶液,日本歯科薬品)が開発された.そこで今回,通法によりCaries Check®を用いたう蝕除去を行い,色彩学的手法,レーザー診断および細菌学的手法によってう蝕除去の客観性を評価した.う蝕を有するヒト抜去大臼歯8歯,21症例を2群に分け,2名の術者によりCaries Check®で赤...
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Veröffentlicht in: | 日本歯科保存学雑誌 2009/10/31, Vol.52(5), pp.384-392 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | う蝕病巣の必要最小限の除去を目的として,う蝕検知液(1%アシッドレッドのプロピレングリコール溶液)による歯質の染色が広く行われているが,染色状態の判定は術者の主観に任されている.このため,近年,う蝕除去のさらなる客観化のために改良型う蝕検知液Caries Check®(1%アシッドレッドのポリプロピレングリコール溶液,日本歯科薬品)が開発された.そこで今回,通法によりCaries Check®を用いたう蝕除去を行い,色彩学的手法,レーザー診断および細菌学的手法によってう蝕除去の客観性を評価した.う蝕を有するヒト抜去大臼歯8歯,21症例を2群に分け,2名の術者によりCaries Check®で赤く染色される部分がなくなるまでう蝕を除去した.そして,う蝕除去後の歯質について,レーザーう蝕診断器DIAGNOdent®(KaVo,以下,DIAGNOdent)による評価およびCCDカメラによる歯質の画像撮影を行い,撮影した画像上で標準色見本の色調変化を基にした色補正後のL*,a*,b*(CIE1976KL*a*b*表色系)を算出した.さらに,う蝕除去後の歯質表層からラウンドバーで歯質削片を採取し,細菌の16SrDNAの保存された領域の塩基配列を基に設計したプライマーを用いたpolyrnerase chain reaction(PCR)にて削片中の細菌DNAを検出した.その結果,色補正後のL*,a*,b*およびDIAGNOdent値の級内相関係数は,0.16,0-18,0.86および0.51となり,b*およびDIAGNOdent値では術者間で有意差が認められた(p |
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ISSN: | 0387-2343 2188-0808 |
DOI: | 10.11471/shikahozon.52.384 |