ヒトiPS細胞を用いた成熟心筋細胞の開発
「I. はじめに」 ヒトiPS細胞の医療分野への応用として, 大きく分けて「再生医療」と「創薬」があげられる. 再生医療への注目度は非常に高く, 2013年にヒトiPS細胞から作製した網膜色素上皮細胞を移植する臨床研究が承認され, 造腫瘍性など様々な観点から検証される予定である. 一方, 創薬応用は, モデルとなる分化細胞を作製してin vitroのアッセイ系で使用するため, ウイルスなど様々な加工が可能であるが, 医薬品の安全性や有効性を評価するためには, ヒト成体組織を反映した分化細胞が必要不可欠である. ヒトiPS細胞は2007年の樹立から多くの知見が蓄積され, 未分化ヒトiPS細胞には...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 心電図 2014, Vol.34(3), pp.306-309 |
---|---|
1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「I. はじめに」 ヒトiPS細胞の医療分野への応用として, 大きく分けて「再生医療」と「創薬」があげられる. 再生医療への注目度は非常に高く, 2013年にヒトiPS細胞から作製した網膜色素上皮細胞を移植する臨床研究が承認され, 造腫瘍性など様々な観点から検証される予定である. 一方, 創薬応用は, モデルとなる分化細胞を作製してin vitroのアッセイ系で使用するため, ウイルスなど様々な加工が可能であるが, 医薬品の安全性や有効性を評価するためには, ヒト成体組織を反映した分化細胞が必要不可欠である. ヒトiPS細胞は2007年の樹立から多くの知見が蓄積され, 未分化ヒトiPS細胞には株間の差や継代数の差, 研究室間における差などのバリエーションが存在することが明らかになり, 国際幹細胞イニシアティブなどによるプロジェクトにおいても標準化作業が進められているが, 実用化において最も重要な分化細胞の標準化に関しては, 思うように進んでいない. |
---|---|
ISSN: | 0285-1660 1884-2437 |
DOI: | 10.5105/jse.34.306 |