ヒトES/iPS細胞由来心筋細胞を用いた催不整脈作用検出とその課題

「I. はじめに」 薬物誘発不整脈リスクに関するICH安全性ガイドライン, ICH E14(臨床TQT試験)の廃止およびS7B(非臨床再分極試験)の改訂が, 2013年7月にFDAのNorman Stockbridge, Cardiac Safety Research Consortium(CSRC)のPhilip Sagerらによって提案された. この提案の重要な点のひとつは, 精度の高い催不整脈リスク予測が可能な非臨床試験が確立できれば, hERGチャネル抑制作用があるからというだけの理由で開発が中止されている, 有望な医薬品候補化合物を救えるのではないかということにある. 非臨床催不整脈...

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Veröffentlicht in:心電図 2014, Vol.34(3), pp.302-305
Hauptverfasser: 澤田, 光平, 松尾, 純子, 長田, 智治, 吉田, 善紀, 白尾, 智明, 佐藤, 薫, 諫田, 泰成, 関野, 祐子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. はじめに」 薬物誘発不整脈リスクに関するICH安全性ガイドライン, ICH E14(臨床TQT試験)の廃止およびS7B(非臨床再分極試験)の改訂が, 2013年7月にFDAのNorman Stockbridge, Cardiac Safety Research Consortium(CSRC)のPhilip Sagerらによって提案された. この提案の重要な点のひとつは, 精度の高い催不整脈リスク予測が可能な非臨床試験が確立できれば, hERGチャネル抑制作用があるからというだけの理由で開発が中止されている, 有望な医薬品候補化合物を救えるのではないかということにある. 非臨床催不整脈リスク評価においては, in silicoおよびヒトiPS細胞由来心筋細胞技術を用いた評価システムの構築を目指し, この活動全体をCiPA(Comprehensive in vitro Proarrhythmia Assay)と名づけた. ヒトES/iPS細胞由来心筋細胞を用いた, 催不整脈作用評価系の構築において, 対象となる不整脈はtorsade de pointes(TdP)のみではないが, 今回の提案の趣旨に沿って考える限り, まず再分極遅延に基づくTdP誘発リスク評価に焦点を絞って検討することが妥当と考えた.
ISSN:0285-1660
1884-2437
DOI:10.5105/jse.34.302