心房細動治療標的としての内因性自律神経節

不整脈発症と自律神経に関する研究の歴史は長い.1920年ごろにはすでに,心臓自律神経の刺激による心房細動(AF)発症が確認されている.1990年代後半にAFが肺静脈起源の電気的興奮(PV firing)をトリガーとして発症することが明らかになり,以後臨床におけるAF治療が大きく発展を遂げた.その治療対象であるPV firingは,以前より自律神経活動との因果関係が実験的に証明されていた.特に心房心外膜側に局在する自律神経節がAF発症に深くかかわるとされ,今後新たな治療戦略のひとつとして注目を集めている.本稿では,内因性自律神経系,特に自律神経節のAF治療における重要性について述べる....

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Veröffentlicht in:心電図 2011, Vol.31(5), pp.541-548
1. Verfasser: 横山, 勝章
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:不整脈発症と自律神経に関する研究の歴史は長い.1920年ごろにはすでに,心臓自律神経の刺激による心房細動(AF)発症が確認されている.1990年代後半にAFが肺静脈起源の電気的興奮(PV firing)をトリガーとして発症することが明らかになり,以後臨床におけるAF治療が大きく発展を遂げた.その治療対象であるPV firingは,以前より自律神経活動との因果関係が実験的に証明されていた.特に心房心外膜側に局在する自律神経節がAF発症に深くかかわるとされ,今後新たな治療戦略のひとつとして注目を集めている.本稿では,内因性自律神経系,特に自律神経節のAF治療における重要性について述べる.
ISSN:0285-1660
1884-2437
DOI:10.5105/jse.31.541