非薬物療法による心房細動根治の重要性
【背景】AFFIRM試験やJ-RYHTHM試験などの大規模臨床試験の結果から,心房細動(AF)に対する薬物的リズムコントロールの限界が明らかとなった.そもそも抗不整脈薬には心機能抑制作用が少なからず存在するため,抗不整脈薬を用いないリズムコントロールのレートコントロールに対する優位性については不明である.【目的】持続性・永続性AFに対する拡大肺静脈隔離カテーテルアブレーション(ABL)後,抗不整脈薬が心機能に与える影響について検討した.【方法】対象は当院にてABLを施行した持続性・永続性AF43例である.ABL後,3ヵ月間の短期抗不整脈薬併用療法を行い,3ヵ月後に抗不整脈薬を中止した31例をG...
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Veröffentlicht in: | 心電図 2011, Vol.31(2), pp.134-139 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【背景】AFFIRM試験やJ-RYHTHM試験などの大規模臨床試験の結果から,心房細動(AF)に対する薬物的リズムコントロールの限界が明らかとなった.そもそも抗不整脈薬には心機能抑制作用が少なからず存在するため,抗不整脈薬を用いないリズムコントロールのレートコントロールに対する優位性については不明である.【目的】持続性・永続性AFに対する拡大肺静脈隔離カテーテルアブレーション(ABL)後,抗不整脈薬が心機能に与える影響について検討した.【方法】対象は当院にてABLを施行した持続性・永続性AF43例である.ABL後,3ヵ月間の短期抗不整脈薬併用療法を行い,3ヵ月後に抗不整脈薬を中止した31例をGroup A,3ヵ月以降も抗不整脈薬を継続した12例中,持続性AFに移行した症例を除いた8例をGroup Bとし,ABL翌日,3ヵ月後,6ヵ月後に心エコー,BNP値を測定し比較した.【結果】Group Aでは,左房径(翌日43±6 mm vs. 6ヵ月後41±9 mm ; p<0.05),E/E'(翌日11.2±5.6 vs. 3ヵ月後9.7±5.8 ; p<0.05,6ヵ月後8.2±3.4 ; p<0.005),BNP値(ABL前日138±102 pg/mL vs. 3ヵ月後68±81 pg/mL ; p<0.001,6ヵ月後75±93 pg/mL ; p<0.001)が有意に改善した.Group Bではそれらの指標に有意な変化がなかった.【結語】持続性・永続性AFに対する非薬物的リズムコントロールは薬物的リズムコントロールに比して心機能改善効果が得られる. |
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ISSN: | 0285-1660 1884-2437 |
DOI: | 10.5105/jse.31.134 |