発作性および持続性心房細動に対するシベンゾリン経口単回投与による薬理学的除細動に関する検討
コハク酸シベンゾリン(CBZ)の経口単回投与による発作性および持続性心房細動(AF)に対する薬理学的除細動(CV)効果について検討を行った.対象は,左室機能正常のAF患者18例(発作性13例,持続性5例,平均58±13歳,男性13例)である.12誘導心電図にてAFの持続を確認しCBZ 200mgを経口投与,180分以内のCVを成功とし,CV成功率と所要時間,経口CBZによる慢性期洞調律維持率,CV成功例,不成功例の臨床的特徴を検討した.CVは発作性AFでは11例(85%)で成功し,持続性AFでは1例(20%)の成功であった.CVまでの時間は105±47(35~180)分であった.平均12ヵ月の...
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Veröffentlicht in: | 心電図 2009, Vol.29(1), pp.50-57 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | コハク酸シベンゾリン(CBZ)の経口単回投与による発作性および持続性心房細動(AF)に対する薬理学的除細動(CV)効果について検討を行った.対象は,左室機能正常のAF患者18例(発作性13例,持続性5例,平均58±13歳,男性13例)である.12誘導心電図にてAFの持続を確認しCBZ 200mgを経口投与,180分以内のCVを成功とし,CV成功率と所要時間,経口CBZによる慢性期洞調律維持率,CV成功例,不成功例の臨床的特徴を検討した.CVは発作性AFでは11例(85%)で成功し,持続性AFでは1例(20%)の成功であった.CVまでの時間は105±47(35~180)分であった.平均12ヵ月の経過観察中,CV成功例の78%でCBZ投与の継続により洞調律が維持されていた.またCV成功例では不成功例に比較し,左房径が有意に小さかった(37±3 vs 43±5mm).AF例に対するCBZ経口単回投与は,AF持続時間が短く左房拡大が進行しない段階で行われば比較的高いCV成功率が期待できる. |
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ISSN: | 0285-1660 1884-2437 |
DOI: | 10.5105/jse.29.50 |